住宅ローンの独り言

年収の6.5倍~7.5倍を借りる方が多い3つの理由

前の章の中で「ひと昔前の住宅ローンの借入金額の目安は年収の5倍」という話や無理のない住宅ローンの目安では「頭金2割以上持っていない限り、希望エリアで物件が購入できない」という話をさせて頂きました。

元住宅営業マンだった経験から言わせていただくと「年収の6.5倍~多くて7.5倍まで」で資金計画をしているお客様が多かったです。且つ住宅ローンの返済比率は「25%~33%以内」に収める事も推奨しておりました。

では「住宅ローンは年収の5倍」といわれていたのに比べ、なぜ多くの方は「年収の5倍よりも更に数百万円も多く借りる」というのはなぜでしょうか?

考えられる3つの理由をご説明してみます。

 

〇住宅ローン控除を最大限に活用するため

 

これは住宅購入に対して勉強している方や共働きの方で夫婦の収入を合算して物件を購入する方に多くみられる傾向です。住宅ローン控除は一般住宅で借入4,000万円の1%の40万円が10年間、所得税と住民税の一部が還付されます。(認定住宅なら5,000万円の1%が10年間)

年間40万円以上所得税を支払っている年収の高い方や、共働きの人は住宅ローンを無理のない借り入れ金額で2,000万円借りるより、4,000万円を借りたほうが2倍の還付金を受け取ることができるのです。単純計算をしても10年間で200万円の違いがありますので、借りているほうが得なのです。

ちなみに「増税後」は更に条件は変わりますが、ここでは省きますね。

 

〇金利が安い時に借りてた方が得だと思うから

 

最近は「現金をできるだけ今後の生活費の為に取っておきたい」という理由で、住宅ローンを返済比率のぎりぎりまで借り入れする方も多いです。これは「借金は悪である」的な従来の考え方から「住宅ローンは賢く利用したほうが良い」という考え方が増えてきているからだと思います。まさに当社の推奨している考え方なのですが、これは大前提があるのです。

まず、住宅を購入する人は大抵お子さんがいる家庭が多いです。そこで「自己資金」を大量投入してしまうと、いざというとき(子供の教育、進学、住宅のメンテナンス、車の購入や買い替え、病院代に治療費と不測の出費等)に現金を捻出出来なければ「資金ショート」をしてしまいますよね? だから賢い方はあえて現金を手元に残して住宅ローンを多く借り入れしているのです。

 

〇希望する物件があったけど、頭金がない!!

 

希望の条件がマッチしていて、立地もOKでもお金がない・・・よし住宅ローンを借りよう!!

殆どの方の理由がこれですよね?

自分の年収に対してあまりにも多く借り入れをしようとする場合「物件の希望条件を落とす」という事も必要ですが、やはり一生に一度の買い物だからこそ、希望条件で住宅購入をするためにローンを借りるのは、ある意味では住宅探しで最も成功しているといえるのではないでしょうか?

ただし!!!!

住み始めてからの「資金計画」についてもしっかり考える必要があるので、私の場合はお客さんの懐具合に合わせたアドバイスをさせて頂いております。その中でここでのポイントは「諸経費くらいは自己資金で支払う」という事です。諸経費分も現金を持っていないという方でも住宅ローンの審査は通りますが、フラット35等は金利が通常よりも高くなりますので、あまりお勧めはできません。でも・・・・

6.5倍~7.5倍の年収で希望する物件情報を探してみてください。先ほどの年収の5倍とかよりテンションの上がる希望物件情報が出てくると思いますよ!

本日はここまで

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