番外編

ナノイーの水カプセルの「水」はどこから持ってくるの?

from Staff

この「ナノイー」を発生させるデバイス(素子)には「ペルチェ素子」と呼ばれるものが使われているという点だ。

化学番組が好きな方は、これだけで見出しの答えを導き出せるかも!?

白い薄い石のようなものから電線が出ているペルチェ素子。

USBに差し込むと飲み物を「冷たく」できるドリンククーラーや、ホテルや病院の音の出ない小型冷蔵庫などで使われている

 

「ペルチェ素子」というのは、電気と熱エネルギーを変換する素子。簡単に言うと、ベルチェ素子に電気を流せば、片面がドライアイスのように冷たく、もう片面がガンガンに熱くなる。逆に片面をキンキンに冷やして、反対面を火であぶると電気が起きるというとても面白い電子部品だ。

 

中央の棒をペルチェ素子でキンキンに冷やすと、冷たい飲み物を入れたグラスのように結露を起こし、空気中から水が得られる

 

「OHラジカルの発生方法」は各社どこも同じで、針状の電極に高電圧をかけて、小さな雷を発生させている。パナソニックの場合は、この針を「ペルチェ素子」で冷やして結露(冷たいコップに水滴がつく原理)させ、水のカプセル用に使っているのだ。

 今では2cm角ほどの小さなデバイスだが、時を遡ると面白い。最新のデバイスは、熱を出すペルチェ素子の反対側を、金属のステーに逃がして放熱している。しかし10年遡ると、ペルチェ素子は大きく、熱を逃がすためにパソコンや家電によく使われる放熱器(ヒートシンク)が入っている。

 

2011年からの第4世代ナノイーデバイス。大きさは2cm角ほど

 

10年前の2008年は、ペルチェの熱を放熱するため、でっかいヒートシンクを抱えている

しかも遡るごとに放熱器が大きくなっているのが面白い。さらに時代を遡り、初代ナノイー発生装置になると、放熱器がなくなり、コップのようなものが!!!!

これは空気清浄機用のナノイーデバイスだが、ヒートシンクはなく、その代わりに直接コップに水を入れておくというものみたいだ。こうしてみると技術の進化を感じます。

2005年の第1世代のナノイーデバイスは、発生器より大きなヒートシンクが必要だった

 

初代はペルチェ素子で水を得るのではなく、コップに水を入れていた! 2002年の発生装置は大きなマグカップサイズだ

 

 

 

 

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