番外編

OHラジカルを水のカプセルに閉じ込め「寿命を10分延長」したナノイー

from Staff

 パナソニックのナノイーが、他社のイオン系の除菌や消臭効果と決定的に違うのは「OHラジカルの寿命」という事らしい。OHラジカルそのものを空気中に放出した場合の寿命は「およそ数ミリ秒程度」とされている。

しかしパナソニックのナノイーは、(酸化できる力を持った)OHラジカルを最大で10分間も空気中に浮遊させられるそうだ。その秘密はOHラジカルを水のカプセルに閉じ込めて飛ばしているからだという。

 

長時間浮遊できるので、たくさんのOHラジカルを部屋の隅々まで届けられる

 その水滴の大きさは、直径約5~20nm。霧吹きでシューッとやると、水滴が白く見えるほど大きいが、沸騰したやかんから出る水蒸気は目に見えないほど小さい。ほとんど目に見えない花粉をゴルフボールぐらいの大きさとすると、ナノイーの水のカプセルの大きさは、小さなビーズほどしかないという事で良さそうか?

              ごく小さいミストカプセルなので、カーテンやじゅうたん、ソファや衣類の中に染み込んでいるニオイにまで届きニオイの根源を分解できる

 と、ここでツッコミを入れる方も大勢いるはず。「水は”H2O”なので、OHラジカルはHを取り込んで機能しなくなっちゃうじゃん!」というものだ。その点をパナソニックの方に聞いてみると、FAQでもあるかのように即答。

 「OHラジカルは水に溶け込むと過酸化水素に変わります。過酸化水素は、一部OHラジカルに戻るので、時間が経っても反応性を維持できます」との事

OHラジカル単体で放出されると、空気中の物質と反応してしまい、OHラジカルの酸化力がなくなる。しかし、ナノイーはOHラジカルを水のカプセルに閉じ込めるので、OHラジカルは空気中の成分と反応しないため、酸化力を長く保てる

 

 OHラジカルとして、十把一絡げにされてしまうパナソニックのナノイーだが実はOHラジカルの効き具合が他社とは桁が違うほど強力なのだという。

つまり他社の機器でOHラジカル単体を直接空気中に放出している場合は、発生器の近くでは効果を発揮するものの、発生器から遠くにある場合、衣類やじゅうたんなどに染み込んだニオイや菌にはほとんど無力というわけなのだ。

その点ナノイーは、空中に浮遊できる時間が長い上に、水のカプセルにOHラジカルが入っているので、機器から遠い場所やカーテン、じゅうたんなどにも有効。それはなぜか? カーテンやじゅうたんなどに水のカプセルが付着すると、水カプセルが割れてOHラジカルが一斉に染み出すから。(クラスター爆弾や散弾銃、カプセル状の薬のようなイメージ)なので衣類の中などに染み込んだニオイも消臭できるというわけなのだ。

この説明では対ウイルスになっているが、対ニオイの分子に対しても同じ。水のカプセルが割れると、中からOHラジカル軍団が飛び出して一斉攻撃を仕掛ける。だから早い。だから強力!

 だからパナソニックは「衣類の脱臭ハンガー」や「靴の脱臭器」といった物にまで商品の幅を持って売り出せているのだ。いやはや驚きである。

【ここでのポイント】

・パナソニックのナノイーは、OHラジカルを水のカプセルに閉じ込めている
・OHラジカル単体で放出するより10万倍寿命が長くなる
・極小の水カプセルは繊維の奥まで入り込むので、染み込んだニオイを根本から消臭できる

 

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