住宅ローンの審査における「回答」とは?
住宅ローンの審査を金融機関にお願いすると,、回答の速さに違いはあれど「金融機関からの答え」が返ってきます。毎回この回答をドキドキしながら待ち、いざ回答を聞いてみると予想外の回答が返ってくることも多々あります。
〇住宅ローン審査の回答内容について(承認・否決・減額など)
住宅ローン審査の回答内容については、大きく分けて3つあります。
①承認(満額回答)
②条件付き承認(減額回答など)
③謝絶(全額否決)
では、それぞれについてご説明していきます。
・承認(満額回答)について
皆さんが金融機関に申し込んだローン内容について、すべて希望通り承認されたことを指します。ローンの内容と一口に言っても、金額以外にも期間や金利や団信も含まれます。
問題なく審査の承認をもらえれば、皆さんとしてはホッと一安心でしょう。
・条件付き承認(減額回答など)について
次に、「条件付き承認」についてですが、こちらは金融機関から一部条件が付いた形での承認になります。例えば希望金額に満たない承認(減額回答)や期間を短縮した形での承認、また保証人を追加する条件での承認などがあります。
「具体的にこうすれば承認ですよ」という条件が明記してある分、まだ有難いですよね。条件について皆さんが譲歩することができれば、ローンは問題なく借りることができます。
・謝絶(全額否決)について
最後に一番残念な回答が「謝絶」です。否決ともいいます。とにかく借りることができません。具体的な理由もわかりません。なにか条件をクリアすればいいのかもわかりません。金融機関からは「総合的な理由で…」と理由をぼやかされます。皆さんからすると一番途方に暮れる回答ではないでしょうか。
〇じゃあ実際に誰が審査を行っているの?
一般的には審査を担当した金融機関の担当者から連絡が来ます。では実際に担当者が審査を行っているかといえば、そんなことはありません。金融機関では審査を別に行っている部署・会社がありますので・・・
・金融機関と提携している保証会社
住宅ローンは「保証会社」が皆さんの保証人の代わりとなってくれることで、成り立っています。ですので住宅ローンの審査を主として行っているのは「保証会社」のケースが多いです。
※福岡銀行だと(ふくぎん保証)、西日本シティ銀行だと(西日本信用保証か九州総合信用)など
ですので、金融機関としても別会社である保証会社の回答にある程度従わざるを得ません。謝絶される際に具体的な理由を教えてくれない理由も実はここにあります。
・金融機関の審査部署
近年は保証会社を介さない住宅ローンも出てきました。その場合は金融機関自身の審査部署が審査を行っています。保証会社を介さない分、金融機関の審査は厳しい傾向があります。
〇どのようなポイントが見られているの?
・年齢や勤続年数
まず審査基準である年齢や勤続年数を満たさないといけません。年齢とひとくちに言っても「借入時の年齢」と「完済時の年齢」とがあり、こちら2つを同時に満たす必要があります。また勤務先のチェックもあり、どこで働いているのか?そこで何年働いているのか?は審査で大きなチェックポイントになります。一般的に勤務年数は長いほどよく、短いほど不利になります。
・返済負担率
これは皆さんの収入に対するローンの返済額の比率のことです。年収比率や返済比率とも言います。ローンの毎月の返済予定額を×12カ月分し皆さんの額面年収で割ることで、返済負担率が計算できます。
例)毎月ローン返済額10万円×12カ月=120万円/年収400万円の場合、 返済負担率は30%となります。 ※返済額には住宅ローン以外のローン返済額も含む
一般的にこちらの比率は低ければ低いほど良く、20%以内に収まっていることが理想的ですが、30%くらいが目安です。これが35%~40%ほどになると金融機関の目線も少し厳しくなります。住宅ローン以外のローンの返済が多い方は特に注意しましょう。
・健康状態
以外と見落としがちなのがこちらです。実際に住宅ローンを借りる為には「団体信用生命保険」への加入が必須なのですが、皆さんの健康状態や過去の治療・通院歴、持病などによっては保険に加入できないケースがあります。心当たりがある方は事前審査の際に前もって金融機関担当者に相談することをおススメします。
・個人信用情報
実は皆さんひとり1人の「信用情報」というものがデータベースに管理されています。信用情報とはクレジットカードやローンに関する個人の取引事実や返済履歴のことです。よく「ブラックリスト」などという言葉を耳にしますが、それはこの信用情報に大きな傷がついている人のことです。
個人信用情報を登録管理している団体は3つあり、それぞれに情報開示請求を行うことができます。
・日本信用情報機構(JICC) https://www.jicc.co.jp/kaiji/
・シー・アイ・シー(CIC) https://www.cic.co.jp/mydata/index.html
・全国銀行個人信用情報センター https://www.zenginkyo.or.jp/pcic/
ご自分の信用情報が気になる場合や、審査の前に不安な場合は、上記サイトから先に情報開示請求をしてみて下さい。どこでいくら借りているかだけでなく、毎月の返済履歴まで細かく記載されています。また実際に借入をしていなくても、ローンの申込をした履歴だけでも残りますので、皆さんのローン情報は「基本的には全金融機関に筒抜けになっている」と思っていいでしょう。
本日はここまで