コロナを経験して改めて思う「お金」のこと①
■生涯賃金のやりくりでは限界がある
新型コロナウイルスの発生、地球温暖化による自然災害の多発など、これまで経験したことのない時代に私たちは生きていますよね? そんな「何が起きるかわからない今」を生きぬいていくために、自分のお金をしっかりと管理し、資産を増やす知識を持つことが、ますます重要になっていると痛感します。
「一生お金に困らない生活を送りたい」――多くの皆さんはそう思ったことがあるのではないでしょうか?
同時に「でも、現実的に考えると、一生お金に困らない生活なんて、私には無理」と諦めていませんか? 生活費、年金、住宅ローン、教育費、医療費、自動車費用、保険料、税金、退職金、雇用形態やリストラによる収入減など、お金に関する不安は後を絶ちません。 少し前に話題になった「老後資金2000万円問題」もそうです。
この問題の発端は、金融庁の金融審議会がまとめた「高齢社会における資産形成・管理」報告書案です。 年金で暮らす夫65歳以上・妻60歳以上の世帯は、家計の赤字が毎月約5万円。あと20~30年生きるには、1300万~2000万円足りないというものです。しかも、これは年金収入が月20万円以上ある場合の数字です。
国民年金の人は夫婦でもせいぜい月12万円。これは、富裕層の底上げ分を含む平均の話ですから、貯金2000万円で足りるはずがありません。退職金が数百万円以下の人は珍しくないし、退職金ゼロの自営業者だって大勢います。「いったい、どうしたらいいんだろう」と途方にくれた人の声があふれました。 そのうえ、大騒ぎになったから報告書は「撤回」という話になって、ますます不安が広がってしまいましたよね?
一般的に、大卒の平均的なサラリーマンの生涯賃金は2億5000万円ほどだといわれています。そのうち、約2割が税金や年金、健康保険などで差し引かれますので、手取り収入はおよそ2億円です。そこから仮に、住宅費4000万円、保険料1500万円、子ども2人分の教育費3000万円の合計8500万円を差し引くと、実際に使えるお金は、1億1500万円ほどになります。
22歳から65歳までの43年間で割ると、1年間で使えるお金は約267万円。月約22万円で生活をすることになります。 定年後の不安に備えての貯蓄も考えると、2億円では少ないような気がしませんか? しかも、私たちの平均寿命は年々延びていますから、さらに不安ですよね~(;^ω^)
ノーベル生理学・医学賞を受賞された京都大学教授の山中信弥さんは、「再生医療が普及して、10年後ぐらいには、ほとんどの病気が克服できるようになるでしょう。すると、人間の平均寿命は、120歳くらいになるのでは」とおっしゃっているそうです。
そうなると、ますます生涯賃金だけでは足りないのでは、と不安はふくらむばかりですよね。
本日はここまで!!